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「社会人」ってなんだよ、帰っていいすか

公開日: : 最終更新日:2016/01/16 人生について

社会人という呼び名、いい加減やめましょう。とても空虚な呼び方であると思います。

 

学生じゃなきゃ「社会人」なのか?

社会人と学生の差って何でしょう。一般的には、労働でお金を稼いで自活する、サラリーマン的生活をする人間が、社会人と呼ばれます。学生は、学校に所属してるだけで学生です。

 

 

学生の対義語が社会人であるかのように普段の会話は進みますが、本質的に両者は分けられるべきじゃないと思いますよ。極端な話、学生だって学生のうちにお金稼いで自立したり、サイドビジネスとして人と社交すれば、社会人と呼んで差し支えないわけです。一方で、社会人と呼ばれる連中のなかにも、学生の頃となんら変わりのない人格をもった人々もいる。

 

 

学生でも、「社会人的」な生活はできる。逆に言えば、社会人と呼ばれる立場から学生になることも可能なわけです。RPGじゃあるまいし、いちいちジョブチェンジしてステータスの欄に肩書が表示されるわけでもないのです。社会人、学生というのは、そういう意味で「他称」でしかないといえます。どっかの誰かが、人間をカテゴライズするために作りだした、ただの肩書でしかない。

 

 

「社会人らしく」することの悲しみに

いまの日本人を動かすのは、強迫観念です。どこからともなく湧いて出たそれにより、我々は「適切な態度」をもって立ち居振る舞い、空気を読むことで同一性を確認することが求められます。

 

 

「社会人らしく」という言葉を、皆さんも耳にしたことがあるでしょうか。そんなもん、幻想だとしか言いようがございません。どっかのオッサンがこしらえた、賞味期限切れの常識です。だから僕は、「社会人らしく」、はおろか、「社会人」という言葉にすら強烈な腐臭を感じずにはいられない

 

 

「社会人として当たり前」みたいな言葉をきくと、もう「じゃあ俺社会人じゃなくていいっすよ」と思ってしまう。他人の持っている定規をあてられるために生きているわけではない。断じてない。

 

 

そもそも「○○人」って言い方がよくわからない。ドラゴンボールの世界観じゃあるまいし、俺たちはとりあえずただの人間でしかないだろうに。僕たちは天使だった

エンジェー! エンジェー!

アーーーーーーーーーーー!!!!!

 

 

同様に、「演劇人」とか「音楽人」みたいな言い方も、ちょっと怖いのだ。その手の肩書を見るたびに、「○○人」からの侵略を受けるような、意識の危機を感じる。何か自分とは相いれない存在が、徒党をなして進軍してくるかのような圧迫感。そんなに自らを、徒党のうちに組み入れたいのか、人間よ。

 

 

人間だもの

僕らはメシ食ってクソして寝るだけの、人間である。それだけが唯一、文明がいくら進歩しようと変わらない部分だ。そこに社会があろうとなかろうと、「社会人」を平然と名乗る人間はなんだか怖い。

 

 

好きでもないことやって日銭を稼ぐしかない、労働者としての悲しみが、「社会人」という言葉で取り繕われているように思える。みんなもっと、メシ食ってクソして寝るだけだということを自覚したらいいのに。それは生きることを直視するのと一緒だ。生きていることと向き合えばいい。

関連:「仕事は辛いもの」とかいう昭和の価値観www

 

我々はただの人間なのです。生きる意味なんて、別にないです。ただ、生きているだけ。でもそれは、悲しいことだけじゃなくて、楽しいことも同時に転がっていることを意味する。「社会人」的な生き方をすることで満足できる人間もいるだろう。でも、「社会人」的な生き方がつまらないと思っている人間も多い。

 

ただ生きてるだけなんです。JUNJI TAKADAなんですよ僕らは

 

だから別に、「社会人」的な生き方を強制する必要はないし、強制されてもあまり気にしない方が楽しい。いいトシして「社会人」らしくない自分を、恥じる必要もない。そんな感覚、10年経ったら鉄クズ同然です。

 

 

この国では10年前、派遣労働が「今後クる!」みたいにもてはやされ、社会現象にもなりました。そして、数年後には派遣切りが社会現象になって、格差社会が問題になりました。今はといえば、派遣社員なんてその辺にゴロゴロいるし、ヘタすれば正社員よりもダブルワークしてる契約とか派遣の人間の方が安定している、なんて意見もある。ここ10年で、ひとつのトピックだけとっても、そんぐらい「かくあるべき」みたいな意識は動いているのです。だから、そんなもん信じる必要ないです。メシ食ってクソして寝れりゃあそれでいいんです。

 

 

「他人と一緒だから安心」は嘘

他人と一緒だから安心、という人は、はっきり言って「中学生の連れション」と同じレベルでしか生きていない人間だと思う。でも、そういう人間が多いから、同調圧力が成り立つのです。他人と一緒じゃなきゃダメな理由なんて、本当はない。生まれも育ちも、読んできた本や好きな音楽も違うのに、他人と一緒じゃなきゃいけないなどと言うのは、人権侵害にもほどがある。そして、それを平気で受け入れるように教育されてしまう空気は、本当に恐ろしい。

 

 

結局、社会人になることも、同調圧力が生んだ歪みに過ぎないのだと思う。僕はこんなこと言いつつ、のん気に社会人やっている人間なわけですが、社会人という世界に入ったからこそ考えられることが多かったので、感謝はしている。おかげでメシも食える。ブログだけでは月に3000円ぐらいしか今んとこ稼げない。うひょーって感じ。まぁ今後なんとかなるんだろうけど。

 

 

多分、人生なんとかなる。社会人じゃなきゃ、正社員じゃなきゃ、生きていけないよ~ってことはない。ただ、「会社」というものが歴史を積み上げてつくった「カネを生むシステム」に加担することで、個人でやるよりもお金が稼ぎやすくなるから、対価として労働を差し出すのが「楽」であるというだけ。それだけのことだ。

関連:「会社員は何やかんやで楽」だと思う3つの理由

 

 

だから、別に「就職しなきゃ死ぬ」っていうのは幻想です。「社会人」という存在も、空虚な幻です。極論いえば、その辺の川でスッポン釣って売っ払ってカネが稼げれば、別に会社に入る必要もないわけですし。ただ、「安定」という免罪符のようなものが欲しい人間は就職したほうが無難というだけ安定してるかどうかは別にして、昭和原人に嫌われない生き方を演出できる。でも、そうじゃなくても別に死なない。

 

 

まとめ

社会人なんて呼び方、ダサいのでさっさとやめてしまったほうがいいですよ。本当に。「岩塩を舐めています」って名乗ったほうが、よほど興味をひかれます

 

 

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