「面白さ」を絶対的な基準と考えて図解してみたので見てくれ。
面白いものを作る人は、本当に世の中にいっぱいいます。うれしい限りです。生きててよかった。
そんな中、日々切磋琢磨して面白いもんを作ろうと躍起になって生きています。カルロス袴田です。こういうことを言ってる時点でかなり面白くないのですが、自覚的にやっています。そういう人間だから仕方ないよなーと最近思っています。モンブラン食べたい。
というわけで、面白いものとそうでもないもの、そしてそれをめぐる受け手側の関係を図にしてみました。
これが世界だ!
どういうこっちゃワケわからんと思いますので説明します。
まずこの図は、『面白いもの』『まぁ面白いもの』『存在しているもの』の3段階にコンテンツを分類しました。それが右上の三角形です。
面白いものは面白いもの、まぁ面白いものはまぁ面白いもの、存在しているものはなぜかこの世に存在しているものです。
「面白いかどうかなんて人それぞれじゃねーか!」と言われるかもしれませんが、僕はどう考えても面白いものは面白いし、つまんないものはつまんないと思います。ここでは面白さを、相対ではなくて絶対として考えます。「人それぞれ=相対的な面白さの基準」があるとすれば、「絶対的な面白さの基準」だってあるでしょう。
なので、今回「面白さ」は絶対的な上下関係によって成り立つものとして、三角形をつくりました。
「絶対的な面白さ」の理解の度合い
で、三角形を見ている人間2人が受け手を表します。2種類に分類しました。ファン①と、ファン②とします。
ファン①は、面白さの三角形すべてを認識することができます。それは、面白さの絶対的な基準を理解しており、そのジャンルに精通しており情報に触れる機会が多いことを示します。
たとえていうなら、コミックナタリーのインタビュアーとか、ああいう感じの人をイメージしていただければ大丈夫です。漫画を語るうえでコマ割りがどうとか、描き文字がどうとか言い出すタイプの人。音楽でいえば、「あの曲のマスタリング、ほかの曲でカットされてた低音がすごい出てましたね」みたいな話をする人。
以上を踏まえると、ファン①はある一定の知識と認識力を持った人間、と言えるでしょう。
それに対してファン②は、わかりやすく言うとワンピース好きなDQNとかのことです。分かり易すぎてヘドが出そうなたとえですが、おおざっぱに言えばそんな感じです。マイルドヤンキー層をイメージしていただければOKです。
ファン②に分類される人々は、漫画アニメ=パチンコのあのキャラ、みたいなレベルの認識を持っています。もしくは「パチ屋に置いてあったからテラフォーマーズは読んだよ」みたいな感じの読書経験を辿ります。
ファン②はたとえば、ファン①が「上手い!」といえる絵の上手さを理解できません。これがファン①と②の間にある『断絶』です。これを断絶と表現したのは、5年や10年では埋まりようのない文化資産の差ですとか、環境要因によるものがあまりに大きいために「断絶」と表現しました。
たとえば、軽自動車にウーファー積んでブルーライト光らせている人間に、レディオヘッドが理解できないであろうこと。そして5年10年して、その人がロックに目覚める可能性なんかを考えると、絶望的な感じがします。そういうのが『断絶』です。埋めようのない差。
別にファン②が愚かだ、とかそういうことを言いたいわけじゃないです。彼らは彼らの美意識で生きています。ただ、ファン①とファン②には、埋めようと思うと途方もない差があるということを言いたいのです。
コンテンツのマーケティングは、ファン②を対象にするべき
というわけで、ほぼ結論になります。漫画なり映画なりテレビ番組なり、ファンの中で圧倒的多数を占めるのは②。「あんまり詳しくないけど流行ってるなら見る」という層になります。つまり、商業的なシェアを狙うならば、ファン①なんてほっといてファン②のことだけ考えればメイクマネ! ウッホ、ワーハ!といった具合になれるのです。まぁそんなに単純な話ではないでしょうが、あくまで理論上そうなります。
そこに、クリエイターのエゴと、スポンサー側のエゴが正面衝突します。漫画家と出版社の関係とでも言いましょうか。今回のお話しですと、クリエイターの至福というのは、作品と自分の技術を極限まで高めることです。それ以外ありません。生活なんて度外視です。アートを追及し、文化を高めることがクリエイターの使命です。
ですが、スポンサーの至福は、マネーです。
ファン①をターゲットにしたいクリエイターと、ファン②をターゲットにしたいスポンサー。現状、スポンサー側のパワーはかなり強い社会であるといえるでしょう。巷にあふれかえっているコンテンツを見ればわかりますね。AKBとかEXILEはまさに、その典型です。超つまんないけど、金がいっぱい出てきますね。
面白い世の中にするには
世の中にあるクソつまらないコンテンツをすべて駆逐し、面白いものだけを残すようにすれば、世の中は面白いものだけになります。そして世の中は面白くなるのです。
しかしこの考え方ははっきり言って、原始共産主義のネガポジ反転バージョンともいえる、きわめてラジカルで危険な思想です。なので実行に移すのはよくないです。やめましょう。つまらないものも、残しましょう。
となると、世の中を面白くするために残された手段としては、面白いものを増やす。これしかないわけですね。面白いものが増えていけば、オリコンシングルチャートにも現代音楽みたいなのが紛れ込むようになったりするかもしれませんし、ワケのわからないフランス映画なんかも渋谷だけじゃなくて全国ロードショーするかもしれません。
今回絶対的な基準を設けて「面白いものは面白い」としました。相対的な面白さは人間の数だけ存在しているので、基準にできないのです。分類することはできましょうが、それはまた別のお話しとして。
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