BLEACH69巻感想をネタバレしないよう頑張る
気が付いたら出ていてびっくりしました。2か月連続刊行だったのですね。
そんなわけで、ブリーチ69巻の感想を、ネタバレしないよう頑張ってお伝えいたします。
ジゼル!生きとったんかワレ!
今回も、前の巻に続きましてキャラ再登場祭りとなっております。いよいよ終盤なんすねぇ、となんだか切なくなりつつも、胸が熱くなります。
ネタバレしないように、とか言いつつもゾンビ娘ことジゼルが生きていたことが嬉しくて嬉しくて、ついついネタバレしてしまいました。すんません。でもこんくらいは、本筋に関わるネタバレじゃないから良いじゃねーか。ジゼル生きてたんだよ。
ジゼルが魅力的なのも、やはり久保先生の性癖といいますか、サイコなキャラの描き方が天下一品だからこそです。マユリ先生は69巻でもいいとこで活躍してくれますし、本当にうれしい。ブリーチが終わってしまったら、久保先生には変態キャラばかり登場する漫画をぜひ描いていただきたいなぁと思います。それだけ久保先生の変態キャラは魅力的なのです。
意外と何もできなかったあいつ
というわけで、前の巻のラストで椅子に拘束されながらも圧倒的パワーを発揮したペプシマンこと藍染元隊長ですが、今回も頑張ろうとします。
が、よくわからない感じでその能力を阻まれてしまうその姿。神々しいです。逆にいえば、あのチートラスボスキャラであった藍染が、現在どれだけの拘束を受けているか、という描写でもあるわけですし、解放された後がおっかないですよね。
きっといいとこで力になってくれることでしょう。ラスボス級のキャラが仲間になるというのは、本当にワクワクするもんです。
相変わらずの緊張と弛緩
ブリーチという作品の魅力として、そしてまた批判の槍玉として挙げられるポイントが、緊張感のある展開からギャグ展開への急激な移行にあると思われます。
そこでふざけるのか…という展開もしばしば見受けられる、ブリーチという作品ですが、やはり物語に緊張感を求める読者にとってはこの点がマイナスポイントとなってしまうようです。
ですが、僕は声を大にして言いたい。
これこそがBLEACHだ。
ゲーム業界に、キャラゲーという言葉があります。コミックやアニメ原作のゲーム作品で、ゲーム性よりもキャラクターを見せることに特化したゲーム作品のことを揶揄する言葉です。
ブリーチという作品は、ゲームで言えばキャラゲーに近い漫画作品であると僕は思います。本当に、キャラクターこそがブリーチであり、ブリーチといえばその登場キャラクターたちのことを指し示す、といった具合に、キャラが占める魅力というのは大きな割合といえます。
荒木飛呂彦も、漫画の4大要素としてもっとも重要であり、究極である要素が「キャラ」であるとしています。
ブリーチと言う作品において、キャラクターが非常に大きな要素を占めているのは、作品がキャラクターの要素に特化しているからである、と言えるのではないでしょうか。キャラクターを見せるために割くリソースが大きいため、時にはストーリーテリングのスピード感が損なわれている、と感じる場面もあります。そしてそういった点が批判の対象となっていることも事実です。
でも、何度かこのブログで言及しましたけど、ブリーチってネットで言われるほどストーリーも設定も破綻してないんですよね。むしろ伏線とかちゃんと拾ってる漫画です。なのでその辺の批判には、結局ちゃんと読めてないのかなーと感じてしまいます。amazonのレビューなんて、ブリーチってだけで脊髄反射してるディスとかも恒例ですし。
ユーハバッハ、描くの大変そう(小並感)
全知全能という能力が判明した斬月のオッサンこと、ユーハバッハ。よほどのことがない限りは彼がラスボスとなるわけですが、彼の能力を描ききるのはめちゃくちゃ大変そうです。
だって、全知全能ですよ?
設定的には、作品世界で起きることすべてを予見しているわけで、それに打ち勝つにはその上をいかなくてはならないわけです。
こんなん、勝てるわけねーだろ、と思ってしまうわけですが、それ以前に「ウルトラ完璧超人」であるユーハバッハを描き切ることがまずもってめちゃくちゃ大変そうです。これは期待してしまいます。どうなってしまうのだ。
崩壊した街に、ラスボスのダンジョンが出現、とか良い感じにRPGしてるなぁといった印象です。なんか、久々にゲームしたくなってきました。
モヒカン過去篇
そしてモヒカンこと、バズビーの過去へと、物語はなだれ込みます。彼の戦い方を見ると、フィンガーフレアボムズを思い出しますね。
フィンガーフレアボムズって何やねん、という方に説明いたしますと、往年の名作『ダイの大冒険』にて登場する魔王軍氷炎魔団長「フレイザード」という化け物が、5本の指全部にメラゾーマを発生させ、単純計算でメラゾーマ5発分の魔法攻撃をする魔法のことです。
めっちゃ強いです。めっちゃ強いんですけど、メラゾーマ5発分を打ち続けることでめっちゃ疲労してしまう、という弱点を持ちます。
(68巻の感想でも大魔王バーンの話をしたのですが、なぜ僕がブリーチの話をするとダイの大冒険の話になってしまうのだろうか)
個人的な話をすると、炎キャラってなんかすげぇ強そうで良いですよね。実際バズビーもめちゃくちゃ強いですしね。ブリーチでいえば、忘れてはならない山爺の存在もありました。
それに対して、氷キャラってほんと紙一重だなぁと感じます。日番谷は生きて帰ってくるのだろうか…。
氷キャラは、なんとなく高スピードで(そこそこ)高火力、だけど紙耐久みたいなイメージを持っていますが、日番谷が例に漏れずそんな感じでした。彼の場合は、それに加えて時間制限という弱点もありましたね。
そういった氷系のイメージとして、新しいなーと思ったのはルキアの卍解でしたね。あれ多分、スピードと耐久ゼロまで落として、攻撃力全振りの能力ですよね。違ったらごめんなさい。
話はそれましたが、バズビーの過去篇はなんとなく展開が予想できますので、サクっと次回あたりで終わりそうな予感です。
ブリーチ69巻感想 まとめ
面白かった。
新キャラに魅力がない、という意見がアマゾンのレビューなんか見てると必ず書き込まれているのですが、ジゼルを見てそんなん言われたら僕も何も言えませんわ。俺、ジジの薄い本描きたいレベルに好きなんだよ。なんなら明日描くよ。そんぐらい好きなんです。
あと、チャドがしっかりパーティに加わっているあたり、本当にうれしいです。
なにげに13周年記念ファンブックも出てるから、明日買ってきます。13周年ということで十三隊特集の本みたいです。成田良悟書きおろし小説とか、岸本斉史のブリーチイラストとかあるみたいです。素敵。
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