「とりあえずやってみる」のススメ
やる気が出ない、という悩みは人間誰しも抱えてしまうもんだろう。僕もそうです。びっくりするくらい、やる気は出ない。
最近はもう、やる気を出す方法を論じるのはもはや、意味のないことなんじゃないかと思い始めました。だって出ないもの。やる気を出すための方法をいくら編み出したところで、やる気がない時は「何もしない」んです。これがよくない。
「やる気」などはじめから存在しない
我々は勘違いをしてるんじゃないか。
行動は、やる気によって起こされる、という大きな勘違いを。やる気などというものなんて、ハナっから存在していないのだとすれば、合点がいく。そう考えると、「やる気が出ない」という悩み自体が、その存在そのものが跡形もなく消える。なんてことだ。
そう、僕らは「やる気が出ない」んじゃなく、「やる気がない」のだ。存在するのは「行動」だけなのだ。
こう考えますと、なんか腑に落ちませんでしょうか。やる気を出す、というプロセスが必要なのではなく、ただひたすらに行動を積み重ねていくしかないのです。逆に言えば、行動と反省さえすれば、物事は進んでいくのです。
ある種これって、「やる気を出す」ことよりもずいぶんと簡単なんじゃないか? と思い始めました。「やる気を出す」という幻想、無理ゲーに躍起になる必要なんてないわけです。
「やる気」はただの躁状態だった
思い返してみれば、「やる気」が出た瞬間というのは、これまでの人生において何度かあったように記憶しております。寝る前とか、仕事や学校に行く直前、なんだか変なスイッチが入ったように、別のことに情熱が燃え始める。そんな経験をされた方は、なんぼかいると思います。僕もその一人です。
ですが、そんな変なタイミングのやる気って、時間とともに薄れてしまうのが大半だったと感じます。あれって、今思えば単純に、躁状態か何かだったのだと思うのです。いわば心の異常事態。
さらに、そこに行動が伴わないという、あんまりにもあんまりな結果。いわば「やる気の不完全燃焼」。くすぶって終了していく「やる気」という名の幻想。儚いものです。
やる気を置き去りにせよ
実際に僕らが行動する時、そしてなんだか今日はうまくいったぞ、って時。そもそもそういった時に「やる気」を出すというプロセスはあったのだろうかとふと考える。たぶん、なかった。つまり我々が行動している時、「やる気」とかいう観念は既に置き去りになっているのです。
やらねばならない、という時にこそ、「やる気を出す」という悠長なことは考えていないわけです。真に切羽詰まった状況におかれたら、人間はつべこべ言わず行動をするものなのだと思います。逆に言えば、行動をしないということは切羽詰まっていないのです。
じゃあ背水の陣を敷けとでも? と思われるかもしれませんが、必ずしもそこまで自分を追いつめることが必要ではないかもしれません。でも、人間は明日死ぬかもしれません。実は生き急ぐ必要は、誰しもが持っているのかもしれません。そこに余裕をもつかどうかはあなた次第です。
ということで、行動を起こすためにやる気は必要がない、というお話でした。じゃあどうやって行動を起こすのか? と言われたら、自分に自分でタイムリミットを設ける、というのが一番効果的かと思われます。たとえば提出の締切ですとか、何時までにアレをやっておく、ですとか。たとえば同人誌だったら、締切ギリになると印刷所に迷惑がかかるな、みたいな対外的なプレッシャーを自分に課すというのも良いですね。
以前、ファミレスでネームをやると捗るのはなぜか、という記事も書きましたが、まさにその理由のひとつがこの「タイムリミット/プレッシャー」による効果なのではないでしょうか。
筋トレのように、自らに負荷をかけていくことで、自らを鍛錬していく。まったく、武士道とはシグルイでございます。
とりあえず失敗してみる
人が行動を起こしたくない理由は様々ですが、そのなかのひとつに「失敗したくないから」というのがあります。ディスられたくないからネットに絵をアップしない、構成をミスりたくないからネームを直さない、音痴がバレるからカラオケで歌わない、怒られそうだから上司に質問しない、などなど、パッと思いつくだけで色々あります。
でも、失敗しても死なないんですよね。これ最近気づいてかなり気に入っている事実なんですけど。人間って、失敗しても大抵のことでは死なないんです。失敗しても、大抵は恥ずかしい思いをするだけなんですよ。
恥ずかしいのが嫌なんじゃ!と仰るかもしれませんが、別に恥ずかしくないですよ。恥ずかしいと思ってるのは自分だけなんです。他人はあなたの失敗を、その時は鬼の首とったみたいに嘲り笑うかもしれません。でも三日もすれば忘れます。逆に、いつまでもあなたの失敗をネタにしたり恨み言を言い続ける人間とは、付き合っている意味がまったくありませんので、すっぱりと縁を切るべきです。そんな奴はクソです。
そして、そんなことを気にしているヒマがあれば、失敗を糧に行動を起こせるのです。更にお得なことに、失敗すると経験値が増えるのです。経験値が増えるとどうなるのかといえば、次に成功する確率が上がるのです。ほんと、めっちゃ得。
ということで、ぜひ行動して失敗しましょう。失敗を目標にするのはよくありませんが、成功を目標にして失敗することは失敗じゃないです。狙いを定めて、むしろがんがんミスっていきましょう。他人の目なんて気にしてはいけない。
まとめ
「やる気」なんて初めからない。行動せよ。失敗せよ。
悩めるあなたの一助になれば幸いです。
そして自分の背中にでも彫り込みたい気分です。
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