*

下ネタに敬礼せよ 漫画『UNCOntrollable』宮場弥二郎

公開日: : 最終更新日:2016/01/16 漫画について

※下ネタです

 

久々に、剛速球の下ネタ漫画です。僕ももっと頑張ろうという気になりました。タイトルからして素晴らしい『UNCOntrollable』という作品です。作者は宮場弥二郎。

 

もはや表紙からしてお察しな内容ですが、簡単に内容を説明しますと、「女子高生がウンコとかゲロとかを我慢する様子を延々描き続ける」というものです。ブログに書くだけでもグーグルから怒られそうな内容なのですが、本当にその通りの漫画となっております。

 

『UNCO』の魅力

ひたすら何かを我慢するという状況は、ある意味サスペンスめいた危機感ともいえるわけです。極限状態にある自分。日常生活に織り込まれる、急激な社会的デンジャラス。ある意味日常系の進化形ともいえるのではないでしょうか。

 

誰しもが日常、ウンコを我慢するという機会を得ます(僕は月イチぐらいで漏らします)。それをチャンスと呼ぶか悪夢と呼ぶかは人それぞれとして、ウンコやゲロ、おしっこの我慢というのは人類共通の苦しみでもあるわけです。そういった意味で、読者を物語に引きずり込むパワーを十分に秘めている漫画であるといえましょう。素晴らしいアイデアです。

 

この手の漫画には必ずといっていいほどの(ウンコを我慢するという情けないシチュエーションにそぐわない)「大仰な言い回し」ですとか、いわゆる中二病的なセリフ回しなんかもすごくよくできていて、スルスルと読める作品となっております。

 

あと凄いなぁと思ったのは、下ネタにさらにかぶさっていく下ネタの軽快さですよね。もう本当に汚い。この辺に関しては卒業式のエピソードがとても良いです。

 

 

下ネタの安心感

僕の話で恐縮なのですが、下ネタが大好きなんです。3度の飯と同じくらいに好きです。それはやっぱり、下ネタが社会的に軽いタブーであるということもあるんですが、それは建前だなぁと感じます。

 

下ネタは、全人類が共有できるジャンルなのだと、僕は思います。

 

フランスパンで歯を折ったことのある人間よりも、ウンコを我慢したことのある人間の方が圧倒的多数でしょう。そういうことです。

 

多数派が偉いというわけではありませんが、それだけ下ネタは懐の広いモチーフであると、僕は思うのです。

 

関連記事

魅力的な漫画のキャラ作りッ!!漫画家ワナビーが語る3つの要素

漫画のキャラ作りは、いちばん楽しい点であると同時にもっとも漫画家志望を悩ます点なのではなかろ

記事を読む

『漫勉』にあって『マンガノゲンバ』になかったもの

(画像はこちらから) 『浦沢直樹の漫勉』。最近でもっとも面白いテレビ番組なんじゃないか

記事を読む

九井諒子と枠物語の技巧

  『ダンジョン飯』があまりに良すぎて、既刊の短編集をすべて購入して

記事を読む

Web漫画家の未来 収入とか収益化とか

すっかりパソコンやスマホで漫画を読む機会が多くなった。   というか、

記事を読む

漫画家はもっとセルフブランディングするべき

セルフブランディングって何だよォォォォ!!!! という声も聞こえてきそうなので、説明いたします。別

記事を読む

デジタルで絵を描く利点って結構あるのよ。

気が付くと小鳥さんを描いています。カルロス袴田です。   デジタルに移行し

記事を読む

クリスタEXにする利点はやっぱ「線画抽出」でしょう!

クリスタをEXにする利点は、何といっても線画抽出機能でございましょう。先ほどクリスタEXに乗

記事を読む

2015年9月の活動を振り返らんとす

9月があっとういう間に終わってしまいましたが、みなさんいかがお過ごしでしたでしょうか。カルロ

記事を読む

作品と同じくらい作者がコンテンツになる

ウイッス。   漫画描いてる人です。 リバーサイドティーンズ

記事を読む

完璧主義よりもスピード感で生きていきたい

最近、1ページ完結の漫画を1日に1枚仕上げている。   「とりあえず仕上げ

記事を読む

no image
DMMブックス Androidスマホ版アプリでログインできなかったのを解決した備忘録

ヘルプに記載がなかったので備忘録として書いておきます。 端末の

no image
読んだ本:六道の悪女たち

超面白いので全員読んでください。

no image
読んだ本:個人的な体験/大江健三郎

実体験をベースに書かれた作品とのこと。或る強烈な葛藤に苛まれ

no image
読んだ本:最後にして最初のアイドル

えらいよかったです。SF。ジャンル名に詳しくはない

「再利用されたコンテンツ」でYouTube収益化停止されたボカロPが復活までにやった対策

2018年末くらいから頻発しているらしい、「再利用されたコンテンツ」と

→もっと見る

PAGE TOP ↑