カップヌードルのような人間関係
カップ麺が基本的に好きじゃない。
そもそもそんなに美味しいと思わないのだ。好きな方には申し訳ない。
食べるとしても、安いものは食べたくない。ラーメン店コラボ系の商品なんかを選ぶ。
だが、美味しくない。本物のラーメンの方が美味いからだ。
でもカップヌードルは美味い。すげぇ美味い。
あれは何なんだろう。
カップヌードルが美味い理由
カップラーメンという通称こそあれど、カップヌードルはラーメンを名乗らない。
ラーメンと名乗っていないわけで、当然ラーメンとはかけ離れる。
極細のちぢれ麺に、なんともいえないあのスープと、見るからに身体に悪そうな具。
もうとんでもなくうまい。
カップ麺を食べる時、僕らは「ラーメン」を期待してしまう。
これはきっと、無意識にどこかで期待しているのだろう。
どんなに意識せずとも、おそらく心の奥底でふつふつと期待の感情が湧いているのだ。
その気持ちが裏切られることによって、カップ麺が美味しくなくなる。
だが、カップヌードルはその期待を吹き飛ばす。
心が「なんだこれwwwwww???wwwwww」とざわめく。
ラーメンではないものの、ラーメンに限りなく似た何か。
それこそがカップヌードルという食物の魅力なんだと僕は思う。
数日前、食い物が欲しくなったもののコンビニぐらいしか開いていなかったので、コンビニでカップヌードルを買った。
家に帰って食ったら、これがまた美味しいのだ。
以前とは何も変わらない、まるで数年らいの友人と再会したような気分だった。
詳しい人からすれば、具材が変わったりだとか、細かい変化はあるのだろうけども、そんなことはどうでもよかった。
カップヌードルが美味しいと感じれる味覚に育って良かったと思う。
カップヌードルと人間関係
カップヌードルといえば、漫画『孤高の人』でもカップヌードルを食べるシーンがある。
とても幸せと呼べるシーンではないものの、冬の崖上にて、保温ボトルのお湯でカップヌードルを作る場面だ。
あれもまたよい。
お湯を入れて待つだけ、という簡単な調理法と、「冷めて伸びた麺」が物語の隠喩にもなっている場面なのだが、それとは一切関係なく、ただ外で食うカップヌードルは美味そうだ。
僕はまだやったことがない。学生のころやったのかもしれないが、酒飲んでて記憶がない。
カップヌードルと同じカテゴリに、牛丼とマックのハンバーガーがある。
いずれも「いつでも食えるけどあんまり食わない、でもたまに無性に食いたくなるもの」だ。
そういう都合の良さが、心地いいのだと思う。
おもえば僕という人間は、育んだ人間関係もそういうものだらけだ。
幼い頃からの友人というものはなく、現在交流があるのもここ数年で出会った人間だけである。
基本的に自分から積極的に用事に誘うこともなく、相手に誘われてもなんとなく気が乗らなければ断る。
そのような選別とも呼べる交流を経て、なんとか僕の周りに残った人間だけと交流している気がする。
それはまさに、カップヌードルのように都合のよい存在でありながら、同時に依存の対象でもあるのだろうか。
だろうか、っつって聞かれても困るでしょうけど。
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