The Strutsが踊れる理由はキックのデカさだ。【レビュー】
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音楽コラム
(この記事はたぶん数分で読めます。)
どうもボカロPのカルロス袴田と申します。
ぼくはロックが好きなのですが、最近はあんまり世界的にもロックが流行っておりません。
そんな世相なんですけど、The Strutsというバンドを最近みつけてウヒョーと興奮しておりますので、その魅力をお伝えしますね。
(画像はUNIVERSAL MUSIC JAPAN公式ページより。)
遂に現れたフレディマーキュリーフォロワー。
まずThe Strutsの曲を聴いていただきたいわけです。ドン。
フレディ!生きとったんかワレ!
と叫びたくなるようなボーカルではございませんか?
ついでにいえばこの曲はリズムやメロディもクイーンからの影響が見受けられる感じですね。
イギリスの偉大なバンドのひとつといえば、言わずとしれたクイーンが君臨しております。
そんなクイーンのボーカル・フレディマーキュリーなんですが、今まで目立ったフォロワーがいなかったと言われております。
ニコ生『山田玲司のヤングサンデー』にてそんな話をしている回もございました。
世の中にはトムヨークみたいなボーカルや、ジョンレノンとジョニーロットンを足して2で割ったようなボーカルがいます。
レディオヘッドやビートルズ、ピストルズのフォロワーはいたものの、フレディのフォロワーはいなかったわけです。
ココ重要です。
踊れる「音」の理由
で、フレディに似てるとかまぁそういうのはひとつの話のタネです。
僕が言いたいのはThe Strutsがいかにかっけーロックバンドかっていうだけの話です。
この曲のサビ(1:18~)なんかはいかにも泥臭いロックな節回しにリズムですね。
ストーンズやAC/DC、T-REXなんかを思い起こします。実際その辺の王道ロックバンドからの影響が強いらしいです(どっかできいた)。
サビ裏のチャカポコ感なんかまさにグラムって感じでよいですね。
こんな感じでいかにもロックって音なんですけど、このバンドの曲が妙に腰に来るといいますか、踊れるわけです。
僕なりに考えたんですけど、その理由として「キック(バスドラム)がデカい」ということが挙げられます。
キックがデカいと踊れる
なんでキックがデカいと踊れるのか、って話をすると簡単な話です。
だいたいキックって、小節の頭から4つ、とかわかりやすい位置で鳴らすもので、いわば曲の骨格ともいえるものだからです。
ロックとレイヴサウンドの融合を見事に成し遂げ続ける先駆者・The Prodigyなんか分かり易いですね。
ドゥンドゥン。
ついでにいうと、ここ数年日本のフェスシーンなんかで吹き荒れる「四つ打ち」という名の旋風も「キックで曲を引っ張る」という目的に特化した結果生まれたムーブメントと言えるでしょう。
この曲はあんまりキックがデカいわけではありません。生ドラムっぽい音です。
Suchmosなんかはキックがデカいです。
結論:クラブミュージックとロックが渡り合う方法
なんやかんや書いてきましたけど、要はクラブミュージック全盛の世の中においてのバンドサウンドの立ち位置の問題なんです。
クラブミュージックの武器というのは、デカいキックとデカいウワモノによって確保された「踊りやすさ」です。
そこに対して20世紀ド真ん中からはじまったロックバンドという形態、そしてそのサウンドがどう渡り合っていくのか?
といった問題へのひとつの解決策が「キックをデカく、太い音にする」なのではないでしょうか。
彼らのアルバムを聴きますと、トラディショナルなロックサウンドを鳴らしつつ、ところどころでシンセサイザーがひょっこり顔を出したりします。
そういうところからなんだか「ロック、まだ息してますよ!色々とり入れて頑張りますよ!」みたいな主張を感じるのです。
なんかそういうところが純粋に嬉しいなぁと思った次第でした。オススメのバンドです。
LINE MUSICなどでも聴ける模様です。
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