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おジャ魔女とダンスミュージック~僕らはアニソンでありファンクだった~

ポップ音楽はダンスミュージックである。たぶんそうだ。

 

先ほどおジャ魔女どれみのOP曲、『おジャ魔女カーニバル!!』を聴いていてその辺をふと思い出したのである。

開幕のギターのアーミング、ギタリストなら垂涎である。誰だってこれを担いたい、そう思わずにいられないフレーズである。

 

何しろ僕自身90年生まれであり、おジャ魔女たちとはタメの世代。もはや青春といいますか、初恋を瀬川おんぷちゃんで済ます、みたいなそんな勢いでこれまで生き延びてきたといっても過言ではない。

 

これはファンクだ。

(画像の出典https://i.ytimg.com/vi/lozc6vIuPpA/hqdefault.jpg)

で、おジャ魔女カーニバル!!なんですけど、これはファンクである。もちろんジャンルとしてはアニソン、JPOPにくくられるんですけど、サビのベースがオクターブでうねり、左右のギターなんかはチャカポコチャカポコ言いまくりで、これをファンクと呼ばずして何をファンクと呼んだらいいのか? あとサビが合唱ってあたりとかもすごくパーティ感があって良いですね。

 

これはアースウィンドアンドファイアですけど、これをめっちゃ速くしてよりコケティッシュな仕上がりにすればあっという間におジャ魔女です。そう言われてみると、なんか魔女っぽいしね。

 

 

 

踊っていた世代

おジャ魔女からアースウィンドへ飛んでしまうとさすがに置いてけぼり感というか、ある種の音楽的時差ボケみたいなものが発生してクラクラしてしまうかもしれませんので、もう少し近しい部分を参照してみましょう。たとえば世代的に知らない人はいないであろうこの曲とか。『めざせポケモンマスター』。

 

まぁ聴いていただけるとわかるんですけど、おジャ魔女よりテンポがぐっと落ちている分、ドラムのビートが16だったり、何よりギターのカッティングですね。すごくファンキーです。オルガンの入りなんかもとってもブルージィです。まるでスティービーワンダーだ! あるいはレッチリにも通ずるAメロのラップ的ボーカル。

 

ちなみにポケモンのアニメ放映が97年、おジャ魔女は99年放映。この辺の年代で言えば、同じく99年、モーニング娘。のラブマシーンなんかがとってもファンクでしたね。

これも合唱系ですね。日本のアイドルがボーカルでユニゾンする、というのはジャニーズやハロプロにAKB、ひいてはアイマスやラブライブなんかでも顕著に受け継がれております。

 

演奏に関していえばコンガなんかも入ってしまって、超ファンク。ちなみにコンガの系譜は最近だとtofubeatsに継承されました。

 

そして現在へ

元SNOOZER編集長である田中宗一郎氏によれば2016年現在ポップ音楽の最先端はトロピカルハウスにあるそうで、その辺を踏襲したジャスティンビーバーさんの新譜がマストらしいです。チェキラ。

 

なるほど、オシャレだ。たぶんこれが日本に入ってくるのはもっと先になるんでしょうが、僕はもう少しバタ臭いダンスミュージックの方が好きなのですよね。なにぶん田舎者なもので…。

 

ゼロ年代アニソンの究極進化形のひとつとして、僕が挙げるのは07年発表の『もってけ!セーラーふく』なのですね。ポケモンから10年経って、ファンクなアニソンはこうなった

冒頭のスラップがニルヴァーナのスメルズのリフ並みに有名ですが、なんといってもキモはボーカル。小気味よく繰り出される特に意味のない歌詞群。声優というボーカルの特性が、「声そのものに触れるフェティシズム」であるということを非常によく生かした作りをしており、お見事。

 

そもそもダンスミュージックって、四つ打ちであったり定まったリズムパターンを周期的に効き続けることによる陶酔感を得るための装置である、という見方が出来るわけです。そう考えると、グルーヴもトランスも萌えも同じ感覚に根差していると考えられるわけです。ですから、僕は『もってけ』が日本の生み出したダンスミュージックのひとつの解だと考えております。アンダーワールドもらきすたも同じなんだ。俺たちはひとつだ

 

ちなみにらきすたのキャラクターソングたちも非常によくできた作品群で、僕は未だに愛聴しているのですが、とくにカップリングというかおまけで収録されている音源がとてもエレクトロで良いのです。各キャラのセリフがカットアップされてビートに乗っけられているやつなんですけども、あれは必聴です。音源見つからなかったので貼れませんでした、すんません。

 

ちなみにこれより少しさかのぼりますが、『Neko Mimi Mode』なんていう怪作も存在しました。上で書いたカットアップ曲のテイストに若干近いです。これはもってけよりもハードコアであるといえましょう。

 

まとめ

JPOP、アニソンというジャンルは強烈な快楽発生装置として独自の変貌を遂げてきたジャンルであるといえましょう。その結果、膨大なポップスの歴史を取り込んだごった煮ミュージックが生まれたのです。

 

ぜひそういった観点から普段流れている音楽を聴きなおしてみることで、周りの人から数奇な目で見られてみてください。僕はもう手遅れな感があります

 

さいごにオススメの本です。『い~じゃん! J-POP 』という本で、元メガデスのギタリスト・マーティフリードマンがひたすらJPOPを絶賛するという名著です。僕はこれを読んでもっと日本の音楽が楽しめるようになりました。ZARDやB’zからSOUL’dOUTにオレンジレンジの話が満載です。

 

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