*

漫画でネームのコツみたいなもんがわかってきたので報告

公開日: : 最終更新日:2017/08/10 カルロス袴田の漫画, 漫画について , , ,

どうもカルロス袴田(@hakamad)です。

最近、ネームの描き方のコツみたいなもんが、ようやくつかめてきた(ような気がする)。たぶん、これをもっとシステム化できたら作業はめっちゃ早くなるし、漫画描きやすくなるだろーから、シェアしていきたいなーと思ったので書き残しておこう。どんじゃらホイ。

 

↓ネームに関する関連記事です。

キャラクターをつくる方法とか、参考になる漫画とか。

漫画原稿の作業効率を上げる3つの工夫

漫画のネームが進まない!!という時の3つの対処法

 

 

きっかけは福島聡先生

先日スカイプしてた時に、まさしげ先生から教えてもらった動画がきっかけでした。それがこちらっ

 

『星屑ニーナ』(ビームコミックス)の福島聡先生が、ネームを実況しながら描くという素敵な動画です。ゲーム実況は数あれど、ネーム実況はたぶん世界初なのではなかろうか。

この動画で何を実況しているかといえば、ネームを描くときの考え方。「このシーンを大きく見せたいから…」とか、「状況説明のコマを入れなくてはいけない…」とか、漫画家がネームを描くにあたっての思考が丸見えになっております。

 

↓福島先生に関しては別の記事でもちょいと触れました。

偉大なるあぶら身! 漫画の「無駄ゴマ」を考察する

 

とくにお見事なのが、魚をとっているコマの次に「時間経過のコマを入れたい」と考えるとこ(動画でいうと5分くらい)。福島先生がすげーのは、そこで「川でぬれた服を乾かしているコマを入れる」という選択肢を編み出したトコです。あっぱれ。プロすげーわ。俺だったらクソみたいな夕焼け描くわそこ。プロやべぇ。発想がプロ。

 

で、これを参考にしてゆうべ僕もネームを切っていたのですが、驚くほどスピーディに進みました。5時間で39ページ切れたよ。すごいわケンイチあたしたち新記録ッ!

 

僕みたいなドが200個くらいつく素人でも再現できた方法ですので、ぜひこれをわかりやすく説明できねーかなーと思いまして、いちおう作例みたいなのをこさえてみました。ご覧あれ。

 

 

ネームの描き方のコツ

まずは福島先生式なネームの描き方を、簡略化した図です。あらよっ

とりあえず、1ページという単位で考えます。1ページの中に、どういうシーンからどういうシーンまでを入れるか決める。で、その一連の動きを頭のなかで映像っぽくイメージして、どこを強調するか決める。強調するコマはでっかくなるし、あんまり映像的に長くないようなシーンは小さいコマになります。

 

おおざっぱに言えばこんな感じです。とはいえかなり抽象的ですんで、これだけじゃわかんねーよなーと思って具体的な作例も作った。

 

シチュエーションとしては、ロリータファッションのオタサー姫系女子が落としたハンカチを、男の子が拾ってあげるというシーン。はいドン

まず、一連の動きをすべて考える

 

①街をあるく

②街のなかに男と女がいる

③女がハンカチを落とす(もしくは落としたことに気付く)

④男がハンカチを拾う

⑤男がハンカチを持って女の子に声をかける

⑥女の子がリアクションする(ここの反応でキャラクター性が描けます)

 

みたいな。

 

 

漫画のネームを描くコツとしては、この一連の流れをまずイメージするのがめっちゃ重要なんだなーと実感しました。はじめからケツを意識する。で、どこを強調したいか考える。今回の作例の場合、やっぱり女の子の顔をでっかく描きたかったし、声をかけられた瞬間ビクっとなるシーンをシームレスに描きたかった。なので3コマ目が一番デカいコマになっています。

 

 

1コマ目は状況説明。あんまりロング(遠景)の絵にしても僕の絵だとわかりづらいだろなと思い、男のキャラ紹介もかねてちょっと引いたぐらいの構図で、女の子とすれ違わせる。同時にかるく建物も背景に入れて場所を説明する。

 

 

2コマ目は小さ目に、ハンカチを拾ったことがわかればよし。どうせ3コマ目でわかる。4コマ目はリズムをつけるためのコマ。と同時に、女の子が動揺して会話がワンテンポ遅れる感じをイメージ。で、5コマ目は次のページへの引きも兼ねて、セリフを途切れさせました。

 

 

みたいな。

 

 

漫画のネームのコツ~その他編~

僕はきのうの経験を経るまで、ネームを切るのがめちゃくちゃ時間かかるタイプの人型生命体でした。1ページに30分~1時間とかはザラだったので、40ページくらいネーム切る頃には全身が崩れ落ちそうなほどに疲労していました。

 

ネームが遅かった理由のひとつに、セリフを練りすぎていた、というのがあると思います。ネーム段階でセリフを作りすぎていた。そして、テンションあがってきて、絵も入れすぎていた。

 

ネーム段階のセリフは、あんまり考えすぎなくていいと思います。パっと浮かんだならそれ書いておけばいいんですけど、思い浮かばんなーって時はトバしてしまった方がよい。意外とあとでどうとでもなる。僕も原稿の仕上げ終わったあとに、写植入れながらセリフ変えたりするので、結局ネーム段階でのセリフなんてそこまで重要じゃないことに最近気づいたのです。

 

そして、そういう要素がおそらくもっとある。「そういう要素」というのは、自分のなかでは必須だとおもってるけどもっと省略できる要素ってことですな。もっとなんとかなる。たぶん。

 

そして、ネームが早く切れると何がいいかって、ネームの直しのための時間もとれるし、作画にも時間がとれる。そして、ネームのストックができる。これはめちゃくちゃ嬉しい。

 

 

ネームの描き方、いろいろ。

ちなみに、ネーム段階でのセリフの取捨選択には、ポストイット(ふせん)を使う作家さんも多いようです。どういう使い方をするかといいますと、ネームのフキダシんとこを空白にしといて、セリフの内容をふせんに書く。で、それをどのフキダシに入れるかなーっていう風に考えるのだそうだ。

 

あとは、ネームに入る前の段階とかも様々。セリフをト書きにしてみたり、小説ばりにプロットを文章化する人。絵コンテを描く人。本当に、ネームの段階がいちばん作家性出てるんじゃねーの、ってぐらいやり方が違います。色々インタビュー見てるとほんとに楽しい。僕はウンウンうなりまくって、いきなりネームにいきます。いちばんアホ。

 

個人的には、プロットを文章で書いてからネームに入るのがいちばんまとまり良いのではないかと思います。僕はやりませんが。

 

 

2/21追記

さいきん荒木先生の本のおかげでプロットからネームおこしてます。

 

 

関連記事

良ければこの辺もどうぞ。

キャラクターをつくる方法とか、参考になる漫画とか。

漫画原稿の作業効率を上げる3つの工夫

漫画のネームが進まない!!という時の3つの対処法

 

この記事を書いたひとについて

カルロス袴田(@hakamad)

プロフィールはこちらの記事にも書いております。

Pixivはこちらから。

 

最近はボカロPをしています。

関連記事

リバーサイドティーンズ非日常編第13話『ケルベロス』

前       続き

記事を読む

漫画で金を得る方法~web漫画の収益化~

最近新しい肩書として、「インターネット漫画マン」というものを考えました。Twitterのプロフにしま

記事を読む

自己啓発本を焼き捨てろ カレー沢薫『負ける技術』

ポジティブ礼賛の流れを世の中に感じるようになって久しいですが、そんな中で颯爽と現れたるが、時

記事を読む

完璧主義よりもスピード感で生きていきたい

最近、1ページ完結の漫画を1日に1枚仕上げている。   「とりあえず仕上げ

記事を読む

王様達のヴァイキング8巻感想(ネタバレ含む)

photo by http://urx2.nu/n7uF[/caption] 『王様達のヴァイキ

記事を読む

このゴルダック漫画が凄い!豆腐(toufu)ワールドにようこそ

みんな大好きポケモン漫画ですが、非公式の世界にとんでもない実力者がいるものです。その名はtoufu。

記事を読む

読切『ゲルシュテンドルゴゴ族』がジャンプルーキーで読めるぞ

出来ました。昨日の夜。新作読み切り15ページでございます。   &nb

記事を読む

『漫勉』にあって『マンガノゲンバ』になかったもの

(画像はこちらから) 『浦沢直樹の漫勉』。最近でもっとも面白いテレビ番組なんじゃないか

記事を読む

『習慣の動物』になる生き方

例によって特に意味のない落書きです。   この記事にて引用されている村

記事を読む

ペンネームの決め方!なかなか決まらないペンネームを考える

By: Drew Coffman[/caption] ペンネームの決め方 ペンネームとは、自分

記事を読む

承認欲求と『嫌われる勇気』。他人の評価が気になるひとへ

世は「大承認欲求時代」ッ!! カルロス袴田(@hakamad)です。

再生数・閲覧数が伸びないときのメンタルの保ち方

カルロス袴田(@hakamad)です。ボカロPをしています。

なにが「面白い」か分からないひとへ。作品への情熱をとりもどす3つの提案

どうも、カルロス袴田(@hakamad)です。 創作してると、面

【自由研究】砂漠から生まれるもの

カルロス袴田(@hakamad)です。普段熱心に環境問題を考えることは

ものごとがつづかない人へ。わたしが毎日四コマを描く理由

カルロス袴田(@hakamad)です。 いつの間にやら、毎日四コ

→もっと見る

PAGE TOP ↑